2017年秋号2

健康太一ミニコラム:2017年秋号2

 2017秋号見出し画像
今回は、最近立て続けに経験した「気を流す」ことの大切さについての記事です。健康の維持改善、増進にお役立ていただければ、幸いです
 

16 気が流れると痛みが消えた!

最近、似たような経験を立て続けにしました。

サークルや小さな集まりの場で、大腿や肩、腕が痛い、アレコレやってもよくならない、どうしたものか、というご相談です。

アチコチに痛み

あちこちの痛みが……

痛いのは何かの原因があって痛いわけで、本来なら、その痛みがどこから来ているのかを全身をみて探り、特定して対処すべきものであって、症状の出ている部位だけをみて対症療法的に対応するのは本意ではないのですが、ご本人を目の前にして、そうもいきません。

多少なりともお役に立てれば、とその場でみてみると、“気の流れ”が不正常で、乱れています。そこで気が正しく流れるよう誘導してみると、数分で痛みが消えてしまいました。

これには相手の方も驚かれていましたが、決して不思議なこととはいえません。気が体を円滑に、隈なく正しく巡ることこそが健康の大きな基となるのですから。

そのうち特に印象に残った事例は、ある女性の肩の痛みでした……。

試しに鎖骨外側部と烏口突起部の、専門的にいうと雲門、中府のツボ部分をみると、ここに圧痛があり、これは肺経絡の問題だと、すぐさま推測できましたから、上腕から指先にかけての気の流れの調整や、上腕の天府、肘の尺沢、母指端の少商といったツボの刺激を手早くしてみたのですが、案に相違して、圧痛が残ります。これは、もしかして、と思い、気の上流部である腹部をみていくと、何やら違和感のある箇所があり、そこを衣服の上から軽く擦っていると、肩の圧痛が消えたのでした。

このときはそれ以上の対応はしませんでしたが、問題は、効果がいつまで持続してくれるのかということ。

この点については、原因が症状のある部位に直結したものであれば比較的長持ちするでしょうし、他に原因があるのであれば、短時間しかもたないかもしれません(だからこそ、対症療法ではなく、根治療法的な対応が望まれるわけですが)。また、ご本人の生活・運動習慣のありかたにもよるでしょう。今回の経験でわかった範囲では、一週間以上持続した例もあれば、やはりわずかの時間しかもたなかったものもあるようです。
ただ、いずれにしても、気の流れを調整することで、一時的にせよ痛みが消えたのは事実であり、気をきちんと正しく流すことの大切さを、改めて痛感し、胸に刻んだことでした。

15 “湿邪”から身を守ろう!
14 前後の甩手(スワイショウ)考
13 猫背を癒す簡単な方法
12 体の前後揺すりで背骨に気を通す
11 体のバランスを取り戻しましょう!
10 気功的平衡ということ
09 体の固着から解放されよう!
08 凝り固まった思い込みから解放されよう!
07 何かをするということ、何かをしないということ
06 体幹と末梢運動について
05 姿勢美人と中心力
04 “力ずく”とは、なんとも無粋
03 静止して動く!
02 “脱力”のちょいヒント
01 ありとあらゆるものにある開合のしくみ