健康太一ミニコラム:2018年秋号3

健康太一ミニコラム:2018年秋号3

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今回は、前屈みや猫背の姿勢を真っ直ぐにする、とても簡単な方法についてのお話です。日々の健康づくりのお役に立てれば幸いです

30 前屈みや猫背の姿勢を真っ直ぐにする簡単な方法

背筋を伸ばすのも、結構たいへん!

最近、やわらか気功では、頭を高い位置に置いて姿勢を良くする! というのにサークルメンバーの皆で取り組んでいます。

でも、これって、たとえば前屈みや猫背など、良くない姿勢で長年通してきた人には、結構、大変かもしれません。

まず、5、6キロあるといわれる頭を起こして真っ直ぐにするという作業が簡単ではありません。なぜかというと、頭が前に傾いているため、それを支えようとする背中の筋肉が凝り固まって、喘いでいます。胸側はというと、重い頭に押しつぶされて、こちらも拘縮してゼーゼー喘いでいます。こんな状態では、無理やり頑張って頭を起こそうとしても、すぐに疲れてしまって、また元の木阿弥に戻ってしまい、たいていは長続きしません。

では、どうするか……。

こんな無理をしないやり方もある!

お困りの方がいらっしゃったので、その場でアドバイスさせていただいたのが、次のような方法です。

基本は、無理をしない! という、そんなやり方です。

猫背の姿勢を簡単に良くする図

前屈みや猫背の姿勢を良くする、楽で簡単な方法

まず、頭が前に落ちてすぐ起きないのであれば、そのことはひとまず置いて、頭をむりやり起こそうと努力する代わりに、両手を前に頭の下ぐらいに落として垂らします。

つまり、背骨の垂直軸とは別に、もう一つ、頭のラインで仮想の垂直軸を設けます。そうすると、前後に二つの垂直軸ができるので、固まった背骨側が若干なりとも解放されて、負担が減ります。

こうして、頭を起こそうという意識のもとに、幾分軽くなった腰を前方の頭の垂直軸のほうに送ってあげると、頭が起きやすくなります。腰からエネルギーが背骨を伝わって頸のほうまで行き、頭が自然に起きてくるという、そんなイメージです。

そうして頭が起きてきたら、今度は、それとともに、両手と腰を元の背骨の垂直軸の位置に戻して、一軸にします。

このようにすると、無理やりウンウンと頑張って頭を起こそうとするよりも、結構、楽にできるかと思います(図の左側)。

事実、こうしてやってもらったところ、ご本人も、それを認めて、「前より楽にできます」と仰います。でも、今度は、「胸が苦しい!」 とのこと。

胸が苦しくなったときは……

頭が起きたのはいいのですが、拘縮ぎみの胸が、頭を起こした姿勢にどうやら耐えかねる、ということのようでした。

では、どうするか……。せっかくいい姿勢になりかけたのに、これではまた元のあまり良くない姿勢に戻ってしまいかねません。

そこで、次にやってもらったのが、腰の位置でぶら下がっている両手を、意図的に後ろ側に少しもっていってもらうことです。そうすると、重心がやや後ろ側にいき、胸が開き、顎も上がって、少し反り気味の姿勢になります(図の右側)。

その結果は、果たして……。

「あ~、これは楽です!」と、笑顔になられました。

しばらくその姿勢を続けてもらい、少し慣れてきたところで、自然な真っ直ぐな姿勢に戻してもらい、体が軽くなった実感を味わってもらいました。

良い姿勢を定着させる

以上は、あまり無理をせずに姿勢を良くしていく一つのやり方といえます。でも、やり方はこの方法以外にはない、ということではありません。基本的には、長年の習慣や使い癖で凝り固まり、縮んだ背中や胸の筋肉を地道に動かし、ほぐし、柔らかくする、このことを続けてやっていくことで、良い姿勢が目に見えて定着していくものと思われます。

もし、身近に、姿勢があまり良いとは思えない人がいれば、是非、こんなやり方もあるよ、と教えてあげてください。

今回のやり方は背筋を伸ばすことに重点がありますが、過去の投稿記事の「猫背を癒す簡単な方法」(下記13)には別の方法も載せていますので、こちらも是非ご覧ください。

そうして、健康、元気の輪が、自分一人にとどまらず、周囲にもどんどん広がっていくといいなあ、と思います。(⌒-⌒)ニコニコ

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14 前後の甩手(スワイショウ)考
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10 気功的平衡ということ
09 体の固着から解放されよう!
08 凝り固まった思い込みから解放されよう!
07 何かをするということ、何かをしないということ
06 体幹と末梢運動について
05 姿勢美人と中心力
04 “力ずく”とは、なんとも無粋
03 静止して動く!
02 “脱力”のちょいヒント
01 ありとあらゆるものにある開合のしくみ