健康太一ミニコラム:2017年春号2
新春第二弾は、「静止して動く!」と「力ずくは無粋」の二本立て。物事はけっして強引に運ぶものではなく、自然に、無理せず、いつの間にかそうなっていた、というふうに運びたいもの……
04 “力ずく”とは、なんとも無粋
「力づく」とは、元気になる、の意味。
一方、「力ずく」は、 権力や権威をカサにきて、相手の意向もなんのその、無理やりに好き勝手をすること。
ヅはいいけど、ズはいただけませんよね。
そんな“粋”の世界とは対極にある“力信仰”は、願い下げにしたいところですが、なぜだかコト体を鍛える段になると、まだまだこの力信仰が根強く残っているようです。
力任せに体を捻る、関節の可動域を越えて無理なポーズをする、筋肉をガチ ガチに固めて自賛する、などはズの世界。
そうではなくて、体と心を優しく思い遣るヅの世界で健康づくりしていくことがとても大切だと思います。前回(03)で言っている、陰から陽、陽から陰へと、・・・(テン、テン、テン)で動き、滑らかに、静謐に陰陽転換していくためにも、力信仰からは脱却したいものです。
03 静止して動く!
前々回(01)、体の動きには全て開合(陰陽)が伴い、開、合、開、合 と運行、循環していくことについて簡単に触れました。
今回は、 その運行について。
初心者の動きを見て時々感じるのは、動き が“飛ぶ”ということ。いきなり開から合へ飛んだり、甚だしきは“断絶”してしまうことです。
そうではなくて、動きは、連綿と して、連続し連なっていく必要があります。
サークル活動中にもよく言うことですが、 ・・・(テン・テン・テン)と。そう、書が、一点一画を大切にするように。
そして、動きが極まれば、開合(陰陽)転換していきます。
テンが細やかであればあるほど、動きは滑らかとなり、 転換もスムーズになります。まるで止まっているようで、実は動いている、そんな境地をめざして精進していきたいものです。
02 “脱力”のちょいヒント
01 ありとあらゆるものにある開合のしくみ