2017年春号3

健康太一ミニコラム:2017年春号3

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春第三弾は、「姿勢美人と中心力」と「体幹と末梢運動について」の二本立て。手足などの末梢で体をアレコレ操作するのではなく、体幹、中心を上手に使いたいものです……

06 体幹と末梢運動について

太極拳ピクトグラム

体幹から末梢に伝える (図はHUMAN PICTOGRAM2.0より)

毎週2回の「ニコニコ太一気功:やわらか気功」でやっていることは、基本的に手足など末梢につながる関節と筋肉をよくほぐすこと、そして、手足の土台となる胴体、すなわち体幹を能動的に動かす、動かせるようにすることです。

能動的に、というのは、自ら進んで体の動きを起こし、それを末梢へとつなげていくこと、といっていいと思います。

なぜ、体幹なのか?

それは樹木を見るとわかります。少々の風で枝葉が揺れても幹はどっしりしたままですが、幹を揺らす大風となると、枝葉は大きく揺らぎ、打ち震えます。

人も同じで、末梢の部分だけをいくら懸命に動かし ても、体全体の効率的、合理的な動きにつながらないことも多いのです。腰(体幹)を主宰者として体を運用していく太極拳は、そんなことを私たちに教えてくれているような気がします

05 姿勢美人と中心力

街中で姿勢の良い人を見かけることが少なくなったような気がします。

背中が丸まり、顎が出て、足の外側に重心がいく――こんな格好は見た目だけでなく、健康の面からも大いに問題あり! です。

といって、お腹を無理やり前に出し背筋を力んで伸ばそうとするのもいただけません。

じゃあ、どうするの?

ポイントは、中心に力を集めることだと思います。

どうやって?

大地を踏む、逆腹式呼吸ができる方なら、吸気し、お腹とお尻のえくぼ、肛門をきりりと絞りあげる。そうすると頭が自然に上に持ち上げられ、顎が幾分引き気味になります。そして肩を弛め、胸をくつろがせ、力みを消します。

言い換えれば、体の局部や末梢でムリムリ操作をするのではなく、体幹に力を集め、体全体の統一感を保ちながら、姿勢を正しく保持する、それを習慣化することだと思います。

本当に良い姿勢というのは、頭が天から吊り下げられるようで、背骨から脚に体重がうまく載って無駄な緊張がなく、自然にスックと立てているような姿勢です。

そんな“姿勢美人”になりたいものですね!

04 “力ずく”とは、なんとも無粋
03 静止して動く!
02 “脱力”のちょいヒント
01 ありとあらゆるものにある開合のしくみ