前屈が苦手な人に……
前屈が苦手、という人は結構います。そんな人は、結構あやまったイメージをもっていることが多いようです。前屈とは、股関節を回転させることなんだ! とわかった時から、一歩前に進めたような気がします……
勘違いしてませんか? 前屈のイメージ
ニコニコ太一気功サークルで股関節ほぐしをやっていても、前屈が苦手、という人は結構います。
そんな人は、結構あやまったイメージをもっていることが多いようです。何を隠そう、実は、私自身もそうでしたから。前屈とは、基本的にどういう動きなのか。そんなことも知らないままに、体が固いから、前屈できなくてもしかたないのかなあ、そんな気持ちでした。
でも、前屈とは、股関節を回転させることなんだ! とわかった時から、一歩前に進めたような気がします。
股関節を回転させる!
どういうことかというと、体が前屈するというのは、骨盤のソケット部(寛骨臼)にはまり込んでいる球状の大腿骨頭が回転するからなんです。
しかし、それを、骨盤と大腿骨の関節部位を固くかためたままで背骨を折り曲げ頭を下げて前にグイグイ倒していると、いつまでたっても前屈できないばかりか、脊椎等を無用に圧迫して危険ですらあります。
ではなくて、体を股関節、つまりは大腿の付け根(そけい部)から、背筋をまっすぐにしたまま前に折りたたむ、という体の構造に即した正しいイメージでやると、結構股関節がほぐれてきて、段々前屈ができるようになってきました。しかも、心がけたのは、それを「気功的に」やるということです。
気功的にやる!
つまり、筋力を使うのは極力避けて、初動時に体を前傾させる程度にとどめる。リラックスしたまま(緊張すると体が固くなるので)、息を吐きながら(副交感神経を働かせる)、重力を利用しつつ、やっていきます。
重力を利用するというのは、立位であれば、力を抜いて、地球の引力を利用するということであり、坐位であれば、体を流動体と見立てて(体の60~70%は水分)、下腹から水が徐々に徐々にと前側に流れ込むようなイメージで行なう、ということです。
それでもうまくいかないときは!
とはいえ、それでもうまくいかないという人は、最初の背筋を伸ばして、骨盤を立てる、というところが辛いようです。
これは、腰から股関節周りの筋肉等が固いため。そんなときは、まず、前屈にまず意識を置くよりも、坐骨で床を押し、背骨を一旦伸ばし、頭頂を上にあげ、股関節にスキマを空けるようにしてから顎を前に突き出して体を前方へ倒すといいと思います。
えっ、それも辛い?
それなら、あまり無理せず、お尻に座布団をあて初めから前傾姿勢になれるところから始めるといいでしょう。
また、坐位で、長坐といって、脚を揃えて伸ばしたまま前屈するのがとくに辛いという人もいますが、これは大腿の裏のハムストリングスという筋肉が萎縮ぎみで膝裏が伸びにくいということでもありますから、大腿の裏を伸ばす補助運動をしてから取り掛かるといいでしょう。
また、背筋を伸ばすのが辛いということなら、肩、肩甲骨、肋骨の周りをよくほぐしてからするといいでしょう。
ニコニコ太一気功サークルでは、そんなふうにしてやっています。